授業中に電子機器の使用を「許可する」だけで成績が下がる、のミスリード

許可するだけで成績が下がる

gigazine.net

授業中にスマホやノートPCの使用を許可したクラスと、許可しなかったクラスで学力に差が出たというニュースです。

1.実際に電子機器を使用したかどうかがポイントではなく、許可されている場で、授業を受けただけで生徒の成績が伸びなかった。

2.授業ごとに行われる確認テストでは、差がでなかったが、学期中に行われる中間テスト、そして期末に行われる期末テストでは差が出た。

という2点がポイントです。

場所が影響する?

実際に電子機器を使用していなくても、それが許された場所にいるだけで、成績に差が出るということは、環境の大切さを物語っています。

空気感というと、非常にあいまいな表現ですが、「場」が持つ力の影響というものはあるように感じます。

周りが遊んでいる中で、自分だけ努力するには強い意志が必要なのと同じように、周りが集中していることで、自分の集中力を高めたりします。

自分と同じ場で、同じ授業を受けているのに、同じこと(勉強)をしていないというだけで、集中力がそがれてしまっているのでしょう。

温度感を統一することが、結果にも影響を与えるという示唆的な結果だと思います。

長期記憶と集中力は関連している?

この実験は、集中力と、学力の関係を表すに、非常によい実験だと思います。

集中せずに覚えたことは、長期記憶に定着せず、早い時間経過で記憶から離れてしまうということを示しています。

これは、個々の体験談からも納得できる話ではないでしょうか。

脳の性質として、印象強く覚えたことは記憶に定着しやすいということあります。

半年前の夕飯を思い出すことはできなくても、何年も前に家族旅行で食べた夕飯を思い出せるのは、そのインパクトが脳に残っているからです。

がむしゃらに集中することは、脳が働いている、興奮しているということなので、外部からの強いインパクトを必要とせずに、記憶を定着させることができるのではないでしょうか。

そういった意味では、非常にパワープレイですが、脳に記憶を残すには、「集中する」というのが、一番手っ取り早い方法かもしれません。

ミスリードに注意

この実験で分かることは、集中力と、学力の相関です。

集中力を持って勉強することで、長期的に記憶に定着することを示しています。

その集中力へ影響を与えるためのアイテムとして、スマホやノートPCなどの電子機器が使われています。

このニュースで分かることは、授業中に、スマホやノートPCを許可したから、成績が落ちたのではなく、集中して授業を受けないと、記憶に定着しないということです。

電子機器が記憶力に影響を与えているというニュースではありませんので、「電子機器を使った授業はダメだ!」という結論にはなりません。

そこのところに注意が必要です。